第6弾:【通信制高校ドタバタ転学記⑥一般入試編】 19万円の併願課金と大誤算。試験開始時刻をすぎてもまだ家にいる息子の衝撃

育児のカオス

カオスさん

あんなにドタバタで出願した公募推薦だったけど、苦い結果となりました。次は一般入試に挑戦します……。

コスモスさん

気を取り直して、本命である第一志望大学の「一般入試・前期」への挑戦が始まりましたが、なかなか物事はすんなりとは進みません・・・


チャンスをお金で買う、「併願課金」という戦略

過去の記事でも触れましたが、わが家はこの第一志望の一般入試(試験日2日間)に向けて、19万2,000円という大金を投入しました。

👉 大学受験の費用公開|私立第一志望の受験料だけで25万円超?FPママが説く「予算」の重要性

なぜ、たった2日間の試験で19万円もかかるのか。それは私立大学特有の「併願課金」システムを最大限に利用したからです。

現代の私大入試は、基本となる「通常方式(1回約35,000円)」に数千円〜1万円ほどのオプション料金を上乗せ(課金)することで、1回の試験結果を使い回して何通りもの合否判定を受けることができます。

  • 文系学部内併願: 同じ試験で、他学部や他学科の合否も同時に判定。
  • 高得点科目重視方式: 3教科のうち、最高得点だった科目の配点を2倍にして判定。
  • 共通テスト併用方式: 3教科のうち最高得点だった科目+共通テスト最高得点を合算して判定。

抜きん出た得意科目がある受験生にとっては、逆転合格を狙える非常に有利なシステムです。 わが家の息子は数学以外が壊滅的だったため、この「共通テスト併用方式」に一縷の望みをかけていました。結果、2日間の試験で合計20通りの判定を申し込み、手元には20個の受験番号が並ぶことになりました。持てるリソースを全投入した、まさに背水の陣です。


入試当日の朝、見たくなかった光景

そして迎えた入試初日。 「せめて受付開始時刻より早く到着するように、余裕を持って家を出てほしい」というのは親の切なる願いですが、息子にはそんな発想は微塵もありません。

ギリギリまで動こうとしないその姿を見ているだけで、私の心臓が持ちそうになかったため、私は逃げるようにひとりで図書館と買い物へ出かけることにしました。親の精神衛生を保つための、一時避難です。

買い物を終え、お昼前に「さすがにもう、とっくに試験会場で机に向かっているだろう」と帰宅した私を待っていたのは、信じられない光景でした。

試験開始時刻はとっくに過ぎているのに、息子がリビングにいる。

脳裏をよぎる、あの夏の「模試ブッチ」の記憶。 一瞬、時が止まりました。眩暈(めまい)がしました。「なんでまだ家にいるの?」と声を絞り出すのが精一杯でした。


オプションの前提条件、まさかの大誤算

話を聞くと、息子なりの「想定」があったようです。 数学以外はほぼ勉強していなかった彼にとって、通常方式の他の教科を試験会場で受験することは苦痛でしかなかったのでしょう。

「俺、数学しか使わへんから、3時間目の数学の時間だけ受けに行くつもりやねん」

……なるほど。彼の中では合理的な判断だったのかもしれません。 しかし、ここに致命的なルール誤認がありました。

高得点科目重視や共通テスト併用といった各種方式は、あくまで「通常方式」をベースにしたオプションです。つまり、通常方式で指定されている3教科をすべて受験しなければ、オプションの合否判定も受けられないというルールになっているのです。

当然、2教科を放棄したこの日の試験結果は、20通りの判定のうちの半分が丸ごと「判定対象外(失格)」。 私が家計をやりくりして捻出した19万2,000円のうち、半分の9万6,000円が、一瞬にして消えた瞬間でした。


痛みを知って、次の一歩へ

さすがにルールを突きつけられて青ざめたのか、自分の大誤算に気づいたのか。 翌日の試験2日目は、時間通り(正確には時間ギリギリ)に家を出発し、無事にすべての教科を受験することができました。

親がいくら調べ、お金を払い、レールを敷こうとしても、最後にその上を走る本人がルールを理解していなければ、一瞬で脱線してしまう。子育ての予測不能さを、これでもかと痛感させられた2日間でした。

投じた資金の半分を失うという大損害を出したわが家の受験ロード。 物語は、いよいよ第7弾・最終回へと続きます。🌸


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カオスさんとコスモスさん

カオスでも、コスモスでも・・・今日を頑張るあなたに、お疲れ様を。

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